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むし歯の評価・記録方法が変わりました!

たけのやま歯科院長の山田です。

先日、歯科医師の私がチェックするときに言っている
「○番、赤、線!」みたいな暗号はなに?とご質問をいただきました!
実は1年ほど前から、むし歯の評価と記録方法を変更しております。
以前から通われている方は「なんか前と違う?」と思われているかもしれませんね。

これはヨーロッパのむし歯学の教科書”Dental Caries”にも紹介されている、
「Nyvad Criteria」という評価、記録方法を採用したものです。
nyvad
これまでの保険診療を行う上で必要な「歯式」での記録に加えて、
この評価、記録を追加しています。

この方法の特徴は、むし歯の「活動性」を評価・記録を行うことができることです。
むし歯の活動性というのは、
そのままだと悪くなりそうなものか、そのままでも変化しなさそうなものか、
というようなイメージです。

活動性で穴のあいていないむし歯は「赤、線」、
活動性で穴のあいてしまったむし歯は「赤、丸」、
非活動性で穴のあいていないむし歯は「青、線」、
非活動性で穴のあいてしまったむし歯は「青、丸」というように記録します。

たとえばこの写真の歯の真ん中の溝が白くなっているところは
初期のむし歯で、そのままだと悪くなってしまいそうな、「活動性のむし歯」です。
「赤、線」ですね。
2_2018.08.21_L228

ただし、この場合にまずすべきことは「削って詰める」ではありません!
なぜそこに「活動性のむし歯」があるのか?
それを考えて原因に対処する必要があります。

この場合は生えたばかりの永久歯なので
歯茎に隠れていて汚れが溜まりやすい状態であったこと、
これまで生えていた乳歯のさらに奥から生えてきた歯なので磨き残されやすいこと、
6歳前後で生えてくる歯なのでそれなりにお菓子やジュースなども摂る年齢になっていることなどが考えられます。
なのでまずすべきことは、それらの改善です。

一度習慣づいてしまった食生活を見直すのはときに大変ではありますが、
この子にはジュースを禁止していただき、ワンタフトブラシというブラシでピンポイントでケアすることなどを励行してもらいました。
SHOFU DENTAL DIGITAL CAMERA

その結果、「非活動性のむし歯」へと改善させることができました!
2_2019.03.06_L243
最初の写真と比べて、溝の白いところがマットな質感への変化しているのが分かるでしょうか。
こうなると「青、線」に記録が変わります。

このような「むし歯になりかけ」の状態を
今までの評価方法で記録するとどちらも「CO(シーオー)」という表記になってしまい、
その違いを表現することができません。

そのため、通常の保険診療の「歯式」で記録を行い、
さらに歯面ごとの「活動性の記録」を行う流れを採用し、
歯科衛生士と歯科医師でダブルチェックをして見落としを減らすことを実践しています。

活動性は「病変のあるところ」のみを記録していきますので、
何も問題ない方には、あたかも「何も検査していない」ように感じてしまうかもしれませんが、
そうではないのでご安心ください!(笑)

地域の皆さまの歯を守るために、
有効だと思われる知見は今後も積極的に導入してまいります!
a一昨年のロンドンにて、Nyvad criteriaの考案にも携わられたKidd先生と。